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プロジフ静注液100

販売名
プロジフ静注液100
薬価
8%1.25mL1瓶 3471.00円
製造メーカー
ファイザー

添付文書情報2022年02月改定(第2版)

商品情報

薬効分類名
その他の化学療法剤
一般名
ホスフルコナゾール注射液
禁忌
2.1. 次の薬剤を投与中の患者:トリアゾラム投与中、エルゴタミン酒石酸塩・無水カフェイン・イソプロピルアンチピリン投与中、ジヒドロエルゴタミン投与中、キニジン投与中、ピモジド投与中、アスナプレビル投与中、ダクラタスビル・アスナプレビル・ベクラブビル投与中、アゼルニジピン投与中、オルメサルタン メドキソミル・アゼルニジピン投与中、ロミタピド投与中、ブロナンセリン投与中、ルラシドン投与中〔10.1参照〕。
2.2. 本剤の成分又はフルコナゾールに対して過敏症の既往歴のある患者。
2.3. 妊婦又は妊娠している可能性のある女性〔9.5妊婦の項参照〕。
効能・効果
カンジダ属及びクリプトコッカス属による次記感染症:
1). 真菌血症。
2). 呼吸器真菌症。
3). 真菌腹膜炎。
4). 消化管真菌症。
5). 尿路真菌症。
6). 真菌髄膜炎。
用法・用量
1). カンジダ症:
通常、成人にはホスフルコナゾール63.1~126.1mg(フルコナゾールとして50~100mg)を維持用量として1日1回静脈内に投与する。ただし、初日、2日目は維持用量の倍量として、ホスフルコナゾール126.1~252.3mg(フルコナゾールとして100~200mg)を投与する。
なお、重症又は難治性真菌感染症の場合には、ホスフルコナゾール504.5mg(フルコナゾールとして400mg)まで維持用量を増量できる。ただし、初日、2日目は維持用量の倍量として、ホスフルコナゾール1009mg(フルコナゾールとして800mg)まで投与できる。
2). クリプトコッカス症:
通常、成人にはホスフルコナゾール63.1~252.3mg(フルコナゾールとして50~200mg)を維持用量として1日1回静脈内に投与する。ただし、初日、2日目は維持用量の倍量として、ホスフルコナゾール126.1~504.5mg(フルコナゾールとして100~400mg)を投与する。
なお、重症又は難治性真菌感染症の場合には、ホスフルコナゾール504.5mg(フルコナゾールとして400mg)まで維持用量を増量できる。ただし、初日、2日目は維持用量の倍量として、ホスフルコナゾール1009mg(フルコナゾールとして800mg)まで投与できる。
(用法及び用量に関連する注意)
7.1. 腎機能障害患者においては、フルコナゾールのクリアランスがクレアチニン・クリアランスとともに低下し、フルコナゾールの血中濃度が持続するので、次に示すクレアチニン・クリアランス値を参考に用量を調節すること[用量の目安は1)クレアチニン・クリアランス>50mL/minで通常用量、2)クレアチニン・クリアランス≦50mL/min(透析患者を除く)で半量、3)透析患者で透析終了後に通常用量]〔9.2腎機能障害患者、9.8高齢者の項、16.6.1参照〕。
7.2. 28日を超える投与の有効性及び安全性は検討されていない。
肝機能障害患者
8.1. 本剤投与開始にあたっては、あらかじめワルファリン服用の有無を確認し、ワルファリンと併用する場合は、プロトロンビン時間測定及びトロンボテストの回数を増やすなど慎重に投与すること〔10.2参照〕。
8.2. 血液障害、急性腎障害、肝障害、高カリウム血症、心室頻拍、QT延長、不整脈があらわれるおそれがあるので、本剤の投与に際しては、定期的に血液検査、腎機能・肝機能検査、血中電解質検査、心電図検査等を行うこと〔9.1.2、9.3肝機能障害患者の項、11.1.4-11.1.6、11.1.9、11.1.10参照〕。
8.3. 本剤の投与に際しては、アレルギー既往歴、薬物過敏症等について十分な問診を行うこと〔9.1.1、11.1.1参照〕。
9.1.1. 薬物過敏症の既往歴のある患者(本剤に対して過敏症の既往歴のある患者には投与しないこと)〔8.3、11.1.1参照〕。
9.1.2. 心疾患又は電解質異常のある患者:心室頻拍(torsades depointesを含む)、QT延長、心室細動、房室ブロック、徐脈等があらわれることがある〔8.2、11.1.10参照〕。
腎機能障害患者:投与前にクレアチニン・クリアランス試験を行い、投与量を減ずるか、投与間隔をあけて使用すること(血中フルコナゾール濃度が持続する)〔7.1、16.6.1参照〕。
肝機能障害患者:肝機能障害を悪化させることがある〔8.2、11.1.6参照〕。
相互作用
ホスフルコナゾールはin vitro試験において、CYP分子種を阻害しないことが確認されたが、活性本体であるフルコナゾールは、CYP2C9、2C19及び3A4を阻害する。フルコナゾールとの併用により、次の報告がある。
10.1. 併用禁忌:1). トリアゾラム<ハルシオン等>〔2.1参照〕[トリアゾラムの代謝遅滞による血中濃度の上昇・作用の増強及び作用時間延長の報告がある(フルコナゾールはこれらの薬剤の肝臓における主たる代謝酵素であるCYP3A4を阻害するので、併用によりこれらの薬剤の血中濃度が上昇することがある)]。
2). エルゴタミン酒石酸塩・無水カフェイン・イソプロピルアンチピリン<クリアミン配合錠>、ジヒドロエルゴタミン〔2.1参照〕[アゾール系抗真菌剤等のCYP3A4を阻害する薬剤とエルゴタミンとの併用により、エルゴタミンの血中濃度が上昇し血管攣縮等の副作用を起こすおそれがある(フルコナゾールはこれらの薬剤の肝臓における主たる代謝酵素であるCYP3A4を阻害するので、併用によりこれらの薬剤の血中濃度が上昇することがある)]。
3). キニジン(キニジン硫酸塩)、ピモジド<オーラップ>〔2.1参照〕[これらの薬剤の血中濃度が上昇することにより、QT延長、torsades de pointesを発現するおそれがある(フルコナゾールはこれらの薬剤の肝臓における主たる代謝酵素であるCYP3A4を阻害するので、併用によりこれらの薬剤の血中濃度が上昇することがある)]。
4). アスナプレビル<スンベプラ>、ダクラタスビル・アスナプレビル・ベクラブビル<ジメンシー配合錠>〔2.1参照〕[これらの薬剤の血中濃度が上昇することにより肝胆道系の副作用が発現しまた重症化するおそれがある(フルコナゾールはこれらの薬剤の肝臓における主たる代謝酵素であるCYP3Aを阻害するので、併用によりこれらの薬剤の血中濃度が上昇することがある)]。
5). アゼルニジピン<カルブロック>、オルメサルタン メドキソミル・アゼルニジピン<レザルタス配合錠>〔2.1参照〕[イトラコナゾールとの併用によりアゼルニジピンのAUCが上昇することが報告されている(フルコナゾールはこれらの薬剤の主たる代謝酵素であるCYP3A4を阻害するので、併用によりこれらの薬剤の血中濃度が上昇することがある)]。
6). ロミタピド<ジャクスタピッド>〔2.1参照〕[ロミタピドの血中濃度が著しく上昇するおそれがある(フルコナゾールはこれらの薬剤の主たる代謝酵素であるCYP3A4を阻害するので、併用によりこれらの薬剤の血中濃度が上昇することがある)]。
7). ブロナンセリン<ロナセン>、ルラシドン<ラツーダ>〔2.1参照〕[これらの薬剤の血中濃度が上昇し作用が増強するおそれがある(フルコナゾールはこれらの薬剤の主たる代謝酵素であるCYP3A4を阻害するので、併用によりこれらの薬剤の血中濃度が上昇することがある)]。
10.2. 併用注意:1). ワルファリン〔8.1参照〕[プロトロンビン時間の延長、著しいINR上昇及び出血傾向<挫傷・鼻出血・消化管出血・血尿・下血等>の報告がある(フルコナゾールはこれらの薬剤の肝臓における主たる代謝酵素であるCYP2C9を阻害するので、併用
によりこれらの薬剤の血中濃度が上昇することがある)]。
2). フェニトイン、イブプロフェン、フルルビプロフェン[これらの薬剤の血中濃度上昇の報告がある(フルコナゾールはこれらの薬剤の肝臓における主たる代謝酵素であるCYP2C9を阻害するので、併用によりこれらの薬剤の血中濃度が上昇することがある)]。
3). セレコキシブ[セレコキシブの血中濃度が上昇することがあるので、本剤を使用
中の患者にはセレコキシブの投与を低用量から開始すること(フルコナゾールはこれらの薬剤の肝臓における主たる代謝酵素であるCYP2C9を阻害するので、併用によりこれらの薬剤の血中濃度が上昇することがある)]。
4). ロサルタン[ロサルタンの血中濃度上昇、及び活性代謝物であるカルボン酸体の血中濃度減少の報告がある(フルコナゾールはロサルタンの肝臓における主たる代謝酵素であるCYP2C9を阻害するので、併用により活性代謝物であるカルボン酸体の血中濃度が減少することがある)]。
5). HMG-CoA還元酵素阻害薬:①. HMG-CoA還元酵素阻害薬(フルバスタチン)[これらの薬剤の血中濃度が上昇することがある(フルコナゾールはフルバスタチンの肝臓における主たる代謝酵素であるCYP2C9を阻害するので、併用によりフルバスタチンの血中濃度が上昇することがある)]。
②. HMG-CoA還元酵素阻害薬(アトルバスタチン、シンバスタチン等)[これらの薬剤の血中濃度が上昇することがある(フルコナゾールはこれらの薬剤の肝臓における主たる代謝酵素であるCYP3A4を阻害するので、併用によりこれらの薬剤の血中濃度が上昇することがある)]。
6). カルバマゼピン[カルバマゼピンの血中濃度が上昇し悪心・嘔吐・めまい・複視等が発現したとの報告がある(フルコナゾールはこれらの薬剤の肝臓における主たる代謝酵素であるCYP3A4を阻害するので、併用によりこれらの薬剤の血中濃度が上昇することがある)]。
7). ミダゾラム、エプレレノン、メサドン[これらの薬剤の血中濃度上昇の報告がある(フルコナゾールはこれらの薬剤の肝臓における主たる代謝酵素であるCYP3A4を阻害するので、併用によりこれらの薬剤の血中濃度が上昇することがある)]。
8). カルシウム拮抗薬<アゼルニジピンは併用禁忌>(ニフェジピン等)、ビンカアルカロイド系抗悪性腫瘍薬(ビンクリスチン、ビンブラスチン)、エリスロマイシン[これらの薬剤の血中濃度上昇のおそれがある(フルコナゾールはこれらの薬剤の肝臓における主たる代謝酵素であるCYP3A4を阻害するので、併用によりこれらの薬剤の血中濃度が上昇することがある)]。
9). タクロリムス、シクロスポリン[これらの薬剤の血中濃度上昇の報告があり、また、フルコナゾールとの併用により腎障害の報告がある(フルコナゾールはこれらの薬剤の肝臓における主たる代謝酵素であるCYP3A4を阻害するので、併用によりこれらの薬剤の血中濃度が上昇することがある)]。
10). リファブチン[リファブチンのAUC上昇の報告があり、リファブチンの作用
が増強するおそれがある(フルコナゾールはこれらの薬剤の肝臓における主たる代謝酵素であるCYP3A4を阻害するので、併用によりこれらの薬剤の血中濃度が上昇することがある)]。
11). リトナビル、オキシコドン[これらの薬剤のAUC上昇の報告がある(フルコナゾールはこれらの薬剤の肝臓における主たる代謝酵素であるCYP3A4を阻害するので、併用によりこれらの薬剤の血中濃度が上昇することがある)]。
12). トルバプタン[トルバプタンの血中濃度上昇の報告があり、トルバプタンの作用が増強するおそれがあるので、やむを得ず併用する際は、トルバプタンを減量あるいは低用量から開始すること(フルコナゾールはこれらの薬剤の肝臓における主たる代謝酵素であるCYP3A4を阻害するので、併用によりこれらの薬剤の血中濃度が上昇することがある)]。
13). イブルチニブ、ラロトレクチニブ[これらの薬剤の副作用が増強されるおそれがあるので、やむを得ず併用する際は、これらの薬剤の減量を考慮するとともに、患者の状態を慎重に観察すること(フルコナゾールはこれらの薬剤の主たる代謝酵素であるCYP3Aを阻害するので、併用によりこれらの薬剤の血中濃度が上昇することがある)]。
14). レンボレキサント[レンボレキサントの血中濃度上昇の報告があり傾眠等の副作用が増強されるおそれがあるので、本剤とレンボレキサントの併用にあたっては、患者の状態を慎重に観察した上で、レンボレキサント投与の可否を判断すること(なお、併用
する際はレンボレキサントを1日1回2.5mgとすること)(フルコナゾールはこれらの薬剤の主たる代謝酵素であるCYP3Aを阻害するので、併用によりこれらの薬剤の血中濃度が上昇することがある)]。
15). フェンタニル[フェンタニルの血中濃度上昇のおそれがある(フルコナゾールはこれらの薬剤の肝臓における主たる代謝酵素であるCYP3A4を阻害するので、併用
によりこれらの薬剤の代謝が遅れることがある)]。
16). リバーロキサバン[リバーロキサバンの血中濃度が上昇したとの報告がある(フルコナゾールはこれらの薬剤の肝臓における主たる代謝酵素であるCYP3A4を阻害するので、併用によりこれらの薬剤の代謝が遅れることがある)]。
17). テオフィリン[テオフィリンの血中濃度上昇の報告がある(フルコナゾールはこれらの薬剤の肝臓における主たる代謝酵素であるチトクロームP450を阻害するので、併用によりこれらの薬剤の血中濃度が上昇することがある)]。
18). 経口避妊薬(エチニルエストラジオール、レボノルゲストレル等)[エチニルエストラジオール、レボノルゲストレルの血中濃度上昇の報告がある(フルコナゾールはこれらの薬剤の肝臓における主たる代謝酵素であるチトクロームP450を阻害するので、併用によりこれらの薬剤の血中濃度が上昇することがある)]。
19). スルホニル尿素系血糖降下薬(クロルプロパミド、グリベンクラミド等)[スルホニル尿素系血糖降下薬の血中濃度上昇の報告があり、また、フルコナゾールとの併用
により低血糖の報告がある(フルコナゾールはこれらの薬剤の肝臓における主たる代謝酵素であるチトクロームP450を阻害するので、併用によりこれらの薬剤の血中濃度が上昇することがある)]。
20). ナテグリニド[ナテグリニドのAUC上昇及び血中濃度半減期の延長の報告がある(フルコナゾールはこれらの薬剤の肝臓における主たる代謝酵素であるチトクロームP450を阻害するので、併用によりこれらの薬剤の血中濃度が上昇することがある)]。
21). トレチノイン[中枢神経系の副作用が発現するおそれがある(フルコナゾールはこれらの薬剤の肝臓における主たる代謝酵素であるチトクロームP450を阻害するので、併用によりこれらの薬剤の血中濃度が上昇することがある)]。
22). ジアゼパム[ジアゼパムのAUC上昇及び血中濃度半減期の延長の報告がある(フルコナゾールはこれらの薬剤の肝臓における主たる代謝酵素であるCYP3A4及び2C19を阻害するので、併用によりこれらの薬剤の血中濃度が上昇することがある)]。
23). トファシチニブ[トファシチニブのAUCが79%・Cmaxが27%増加したとの報告がある(フルコナゾールはこれらの薬剤の肝臓における主たる代謝酵素であるCYP3A4及び2C19を阻害するので、併用によりこれらの薬剤の血中濃度が上昇することがある)]。
24). シクロホスファミド[ビリルビンの上昇、クレアチニンの上昇の報告がある(フルコナゾールはシクロホスファミドの肝臓における主たる代謝酵素であるCYP3A4及び2C9を阻害するので、併用によりシクロホスファミドの血中濃度が上昇することがある)]。
25). アブロシチニブ[アブロシチニブの作用が増強するおそれがあるので、可能な限り本剤を他の類薬に変更する、又は本剤を休薬する等を考慮すること(フルコナゾールはアブロシチニブの代謝酵素であるCYP2C19を阻害するので、併用によりアブロシチニブの血中濃度が上昇することがある)]。
26). アミトリプチリン、ノルトリプチリン[これらの薬剤の作用が増強するおそれがある(フルコナゾールはこれらの薬剤の代謝を阻害するので、これらの薬剤の血中濃度が上昇することがある)]。
27). ジドブジン[ジドブジンの血中濃度上昇の報告がある(フルコナゾールはこれらの薬剤の代謝を阻害するので、これらの薬剤の血中濃度が上昇することがある)]。
28). リファンピシン[フルコナゾールの血中濃度の低下及び血中濃度半減期の減少の報告がある(リファンピシンは代謝酵素であるチトクロームP450を誘導し、その結果、フルコナゾールの肝代謝が増加すると考えられる)]。
29). 三酸化二ヒ素[QT延長、心室頻拍<torsades de pointesを含む>を起こすおそれがある(本剤及び三酸化二ヒ素は、いずれもQT延長、心室頻拍(torsades de pointesを含む)を起こすことがある)]。
副作用
次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
重大な副作用
11.1. 重大な副作用
11.1.1. ショック(頻度不明)、アナフィラキシー(頻度不明):ショック、アナフィラキシー(血管浮腫、顔面浮腫、そう痒等)を起こすことがある〔8.3、9.1.1参照〕。
11.1.2. 中毒性表皮壊死融解症(Toxic Epidermal Necrolysis:TEN)(頻度不明)、皮膚粘膜眼症候群(Stevens-Johnson症候群)(頻度不明)。
11.1.3. 薬剤性過敏症症候群(頻度不明):初期症状として発疹、発熱がみられ、更に肝機能障害、リンパ節腫脹、白血球増加、好酸球増多、異型リンパ球出現等を伴う遅発性の重篤な過敏症状があらわれることがあるので、観察を十分に行い、このような症状があらわれた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと(なお、ヒトヘルペスウイルス6再活性化(HHV-6再活性化)等のウイルス再活性化を伴うことが多く、投与中止後も発疹、発熱、肝機能障害等の症状が再燃あるいは遷延化することがあるので注意すること)。
11.1.4. 血液障害(頻度不明):無顆粒球症、汎血球減少症、血小板減少、白血球減少、貧血等の重篤な血液障害があらわれることがある〔8.2参照〕。
11.1.5. 急性腎障害(頻度不明):急性腎障害等の重篤な腎障害が報告されている〔8.2参照〕。
11.1.6. 肝障害(頻度不明):黄疸、肝炎、胆汁うっ滞性肝炎、肝壊死、肝不全等の肝障害が報告されており、これらの症例のうち死亡に至った例も報告されているが、これらの発症と1日投与量、治療期間、患者の性別・年齢との関連性は明らかではない(フルコナゾールによる肝障害は通常、投与中止により回復している)〔8.2、9.3肝機能障害患者の項参照〕。
11.1.7. 意識障害(頻度不明):錯乱、見当識障害等の意識障害があらわれることがある。
11.1.8. 痙攣(頻度不明):痙攣等の神経障害があらわれることがある。
11.1.9. 高カリウム血症(頻度不明):異常が認められた場合には投与を中止し、電解質補正等の適切な処置を行うこと〔8.2参照〕。
11.1.10. 心室頻拍(頻度不明)、QT延長(頻度不明)、不整脈(頻度不明):心室頻拍(torsades de pointesを含む)、QT延長、心室細動、房室ブロック、徐脈等があらわれることがある〔8.2、9.1.2参照〕。
11.1.11. 間質性肺炎(頻度不明):発熱、咳嗽、呼吸困難、肺音異常(捻髪音)等が認められた場合には、速やかに胸部X線等の検査を実施し、本剤の投与を中止するとともに、副腎皮質ホルモン剤の投与等の適切な処置を行うこと。
11.1.12. 偽膜性大腸炎(頻度不明):偽膜性大腸炎等の重篤な大腸炎(初期症状:発熱、腹痛、頻回の下痢)があらわれることがある。
11.2. その他の副作用
1). 肝臓:(1%以上)肝機能検査異常、(1%未満)ALP増加、AST増加、γ-GTP増加、LDH増加、(頻度不明)ALT増加、ビリルビン増加、黄疸。
2). 皮膚:(1%以上)発疹、(1%未満)紅斑、皮膚びらん、(頻度不明)脱毛。
3). 消化器:(1%以上)嘔気、嘔吐、下痢、(1%未満)胃腸出血、口内乾燥、口腔苔癬様変化、(頻度不明)口渇、しゃっくり、腹部不快感、消化不良、鼓腸放屁、食欲不振、腹痛。
4). 精神・神経系:(1%以上)浮動性めまい、(1%未満)不眠症、錯感覚、(頻度不明)頭痛、手指のこわばり、傾眠、振戦。
5). 腎臓:(1%未満)腎クレアチニン・クリアランス減少、(頻度不明)BUN増加、クレアチニン増加、乏尿。
6). 代謝異常:(1%未満)低カリウム血症、低カルシウム血症、(頻度不明)高コレステロール血症、高トリグリセリド血症、高血糖。
7). 血液:(1%未満)貧血、(頻度不明)好酸球増加、好中球減少。
8). 循環器:(1%以上)高血圧、(1%未満)静脈炎、心雑音、低血圧、左室不全。
9). 呼吸器:(1%未満)くしゃみ、鼻出血。
10). 筋・骨格系:(1%未満)関節痛、筋痛、背部痛。
11). その他:(1%以上)血管痛、(1%未満)末梢性浮腫、メチシリン耐性黄色ブドウ球菌感染、注射部位血管炎、眼そう痒症、(頻度不明)熱感、味覚倒錯、発熱、浮腫、倦怠感、副腎機能不全。
高齢者
クレアチニン・クリアランス値を参考に投与量及び投与間隔に十分注意すること(本剤は体内でほぼ完全にフルコナゾールに加水分解され、大部分はフルコナゾールとして腎臓から排泄されるが、高齢者では腎機能が低下していることが多いため高い血中フルコナゾール濃度が持続するおそれがある)〔7.1、16.4、16.5参照〕。
授乳婦
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には投与しないこと(動物実験(ラット)において、着床前胚死亡率上昇及び着床後胚死亡率上昇、分娩障害、催奇形性が認められており、また、フルコナゾール投与により催奇形性を疑う症例報告がある)〔2.3参照〕。
授乳しないことが望ましい(フルコナゾールは母乳中への移行が認められている)。
小児等
小児等を対象とした臨床試験は実施していない。
適用上の注意
14.1. 薬剤調製時の注意他の薬剤及び輸液との混合は避けること(配合変化試験は実施していない)。
14.2. 薬剤投与時の注意本剤は10mL/分を超えない速度で投与することが望ましい。

16.1 血中濃度
健康成人にホスフルコナゾール1000mgを単回及び1日1回反復静脈内投与した時、ほぼ完全に活性本体であるフルコナゾールに加水分解されることが示された。
健康成人にホスフルコナゾール50、100、250、500及び1000mgを単回静脈内投与した場合、フルコナゾールの最高血漿中濃度(Cmax)及び血漿中濃度-時間曲線下面積(AUC0-∞)は投与量に伴い増加した。また、終末相半減期(T1/2)、平均滞留時間(MRT)及び最高血漿中濃度到達時間(Tmax)はいずれの投与量においてもほぼ一定の値を示し、フルコナゾールの薬物動態にはほぼ線形性が認められた。ホスフルコナゾールのT1/2はいずれの投与量においても1.5~2.5時間であった。
ホスフルコナゾールの血漿中濃度推移(平均値+標準偏差)

フルコナゾールの血漿中濃度推移(平均値+標準偏差)

単回投与時のフルコナゾールの薬物動態パラメータ(n=8)
→図表を見る(PDF)

健康成人にホスフルコナゾール1000mgを初日及び2日目に負荷投与(維持投与量500mgの倍量)した時、フルコナゾールの血漿中濃度が定常状態に達するまでに要する期間が短縮された。
負荷投与時のフルコナゾールの血漿中濃度推移(平均値)

16.3 分布
16.3.1 組織内移行
フルコナゾールの静脈内投与により患者の髄液中への良好な移行が認められた。また、髄液中のフルコナゾール濃度は血漿中濃度の52~62%であったと報告されている。
16.3.2 蛋白結合率
ホスフルコナゾールのヒト血漿中での血漿蛋白結合率は、添加濃度20、50及び200μg/mLでそれぞれ93.8、92.4及び77.7%であり、高濃度において蛋白結合率は低下した。フルコナゾールのヒト血漿中での蛋白結合率は約12%であった。
16.4 代謝
ホスフルコナゾールは体内で主にアルカリホスファターゼにより、ほぼ完全にフルコナゾールに加水分解される。
フルコナゾール100mgを健康成人に経口投与した場合、尿中代謝物として、1,2,4‐トリアゾールがわずかに認められた。[9.8参照]
16.5 排泄
健康成人にホスフルコナゾール1000mgを1日1回14日間反復静脈内投与した時、フルコナゾールとして投与量の85.6%が尿中に排泄され、ホスフルコナゾールの尿中排泄率は投与量の1%未満であった。[9.8参照]
16.6 特定の背景を有する患者
16.6.1 腎機能障害患者
ホスフルコナゾールは腎機能障害を有する被験者においてもフルコナゾールに効率よく加水分解され、腎機能障害はフルコナゾールへの加水分解に影響を及ぼさないが、フルコナゾールのクリアランスはクレアチニン・クリアランスとともに低下した。[7.1、9.2参照]

17.1 有効性及び安全性に関する試験
17.1.1 国内第III相臨床試験
深在性真菌症を対象とした国内第III相臨床試験において本剤を各種深在性真菌症42例に3~28日間静脈内投与し、有効例31例、有効率73.8%の結果が得られた。
表 臨床効果a)
→図表を見る(PDF)

真菌学的効果は、33例中消失24例で、消失率(=消失/(消失+減少+不変+増加))は72.7%であった。Candida属では、C.albicans68.2%(15/22)、C.parapsilosis50.0%(1/2)、C.tropicalis100%(1/1)、その他100%(7/7)、Candida属全体の有効率は75.0%(24/32)であった。
また、本剤が投与された23.2%(22/95例)に副作用が認められた。主な副作用は発疹4.2%(4/95例)、肝機能検査値異常3.2%(3/95例)、浮動性めまい3.2%(3/95例)等であった。

18.1 作用機序
本剤は、静脈内投与後、活性本体のフルコナゾールに変換する。フルコナゾールは真菌細胞において、膜成分のエルゴステロール生合成を抑制することにより抗真菌作用を示す。また、真菌の酵母型発育相及び菌糸型発育相のいずれに対しても発育抑制を示す。
フルコナゾールのエルゴステロール生合成阻害作用は真菌に選択的で、ラット肝細胞でのステロール生合成に対する影響は少ない。
18.2 抗真菌作用
18.2.1 本剤の活性本体であるフルコナゾールは、カンジダ属及びクリプトコッカス属に対しin vitro抗真菌活性を示す。カンジダ属及びクリプトコッカス属に対する最小発育阻止濃度(MIC)は次表のとおりであった。
表 臨床分離株に対する抗真菌活性
→図表を見る(PDF)

18.2.2 ホスフルコナゾールは、C.albicans及びC.neoformansを用いたラット感染モデルにおいて、フルコナゾールと同程度の感染防御効果を示す。
18.2.3 活性本体のフルコナゾールは、C.albicans及びC.neoformansを用いたマウス感染モデルにおいて、従来のイミダゾール系抗真菌剤より強い感染防御効果を示す。

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