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マラロン小児用配合錠

販売名
マラロン小児用配合錠
識別コード
GX CG7
薬価
1錠 246.80円
製造メーカー
GSK

添付文書情報2017年12月改定(第6版)

商品情報

薬効分類名
その他の抗原虫剤
一般名
アトバコン・プログアニル塩酸塩錠
規制区分
  • 特生
  • 特承
  • 覚原
禁忌
1.本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者。
2.予防の目的で投与する場合、重度腎障害のある患者[本剤の配合成分であるプログアニルの排泄が遅延し、血中濃度が上昇する可能性がある]。
効能・効果
マラリア。
<効能・効果に関連する使用上の注意>
1.本剤はヒプノゾイト(マラリア原虫の休眠体)には効果がないため、マラリア原虫の休眠体が形成される三日熱マラリア及び卵形マラリアの治療に用いる場合は、再発に注意し、マラリア原虫の休眠体に対する活性を示す薬剤による治療を考慮する。
2.重度腎障害のある患者に治療の目的で投与する場合、本剤の配合成分であるプログアニルの排泄が遅延し、血中濃度が上昇することで副作用が発現する危険性が高いため、他剤の投与を考慮するなど投与の可否を慎重に判断し、治療による有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与する。
用法・用量
1.治療:
1).成人:1日1回アトバコン/プログアニル塩酸塩として1000mg/400mgを3日間、食後に経口投与する。
2).小児:体重に応じアトバコン/プログアニル塩酸塩として次記の投与量を1日1回3日間、食後に経口投与する。
5~8kg:125mg/50mg。
9~10kg:187.5mg/75mg。
11~20kg:250mg/100mg。
21~30kg:500mg/200mg。
31~40kg:750mg/300mg。
>40kg:1000mg/400mg。
2.予防:
1).成人:1日1回アトバコン/プログアニル塩酸塩として250mg/100mgを、マラリア流行地域到着24~48時間前より開始し、流行地域滞在中及び流行地域を離れた後7日間、毎日食後に経口投与する。
2).小児:体重に応じアトバコン/プログアニル塩酸塩として次記の投与量を1日1回、マラリア流行地域到着24~48時間前より開始し、流行地域滞在中及び流行地域を離れた後7日間、毎日食後に経口投与する。
11~20kg:62.5mg/25mg。
21~30kg:125mg/50mg。
31~40kg:187.5mg/75mg。
>40kg:250mg/100mg。
<用法・用量に関連する使用上の注意>
1.投与量に応じて錠数が最も少なくなる製剤を選択する。
2.本剤の配合成分であるアトバコンは絶食下では吸収量が低下するため、食後又は乳飲料とともに1日1回毎日定められた時刻に投与させる。
3.下痢又は嘔吐を来している患者ではアトバコンの吸収が低下する可能性があるため、本剤の投与後1時間以内に嘔吐した場合には、再投与させる。
慎重投与
腎障害<重度腎障害に予防の目的で投与する場合を除く>のある患者[本剤の配合成分であるプログアニルの排泄が遅延し、血中濃度が上昇する可能性がある]。
重要な基本的注意
1.本剤の使用に際しては、マラリアに関して十分な知識と経験を持つ医師又はその指導の下で行う。
2.本剤を予防に用いる場合には、渡航先のマラリア汚染状況も踏まえて、本剤の必要性を慎重に検討する。
3.意識障害や臓器不全を伴う重症マラリア患者においては、本剤の効果が十分に得られない可能性があるため、他の治療を考慮する。
4.本剤の投与後にマラリア再燃した場合、又は予防的化学療法失敗した場合には、マラリアの赤血球期に有効な別の薬剤の投与を考慮する。
5.三日熱マラリアに対しアトバコン及びプログアニルを単独投与したとき、再発がしばしば報告されているため、三日熱マラリア又は卵形マラリアに曝露された旅行者及びこれらの原虫によるマラリア発症者には、マラリア原虫の休眠体に対する活性を示す薬剤による治療を考慮する。
6.腎障害のある患者において、本剤の配合成分であるプログアニルの排泄が遅延し、血中濃度が上昇する可能性があるため、重度腎障害のある患者に予防の目的で投与しない。
なお、重度腎障害のある患者に治療の目的で使用する場合、副作用が発現する危険性が高いため、投与にあたっては、十分に観察する。
7.下痢又は嘔吐が認められている急性マラリアの患者では、代替治療を検討すべきであるが、本剤を用いる場合には、血液中のマラリア原虫数を慎重にモニターする。
相互作用
テトラサイクリン併用投与中、メトクロプラミド併用投与中、リファンピシン併用投与中及びリファブチン併用投与中等の患者では、アトバコンの血中濃度が低下することから、血液中のマラリア原虫数を慎重にモニターする。また、プログアニルは主にCYP2C19で代謝される。
併用注意:1.クマリン系抗凝固剤(ワルファリン等)[プログアニルはこれらの薬剤の抗凝固作用
を増強する可能性があるので、これらの薬剤を継続している患者においてマラリアの予防及び治療に対し本剤を開始又は中止する場合には、注意する(機序は不明である)]。
2.リファンピシン[リファンピシンとの併用によりアトバコンの血中濃度が約53%低下しt1/2は約33時間短縮したので、血液中のマラリア原虫数を慎重にモニターする(機序は不明である)]。
3.リファブチン[リファブチンとの併用によりアトバコンの血中濃度が約34%低下しt1/2は約14時間短縮したので、血液中のマラリア原虫数を慎重にモニターする(機序は不明である)]。
4.テトラサイクリン[テトラサイクリンの併用でアトバコンの血漿中濃度は約40%低下したので、血液中のマラリア原虫数を慎重にモニターする(機序は不明である)]。
5.メトクロプラミド[メトクロプラミドの併用でアトバコンの血漿中濃度は約58%低下したので、血液中のマラリア原虫数を慎重にモニターする(機序は不明である)]。
6.ジドブジン[アトバコンとの併用によりジドブジンのみかけの経口クリアランスは約25%低下しAUCは約33%増加した(機序は不明である)]。
7.インジナビル[アトバコンとの併用によりインジナビルのCmin・ssが有意に減少<約23%減少>し、インジナビルのトラフ濃度が減少するため、併用に注意する(機序は不明である)]。
副作用
治療:マラリアの成人及び12歳以上の小児患者を対象とした海外臨床試験において、総症例436例中、202例(46%)に臨床検査値異常を含む副作用が報告されている。その主なものは、腹痛74例(17%)、悪心54例(12%)、嘔吐54例(12%)、頭痛44例(10%)であった(承認時)。
マラリアの小児患者(3~12歳)を対象とした海外臨床試験において、総症例115例中、27例(23%)に臨床検査値異常を含む副作用が報告されている。その主なものは、嘔吐11例(10%)、そう痒症7例(6%)であった(承認時)。
マラリアの小児患者(体重5kg以上11kg未満)を対象とした海外臨床試験において、総症例100例中、11例(11%)に副作用が報告されている。その内訳は、下痢6例(6%)、嘔吐2例(2%)、咳嗽、そう痒症、便秘各1例(1%)であった(承認時)。
マラリア治療(成人及び11kg以上の小児)における国内使用成績調査において、7例中3例(42.9%)に副作用が報告された。その内訳は、嘔吐2例(28.6%)、悪心、下痢、肝機能異常、蕁麻疹各1例(14.3%)であった(第4回安全性定期報告時)。
予防:健康成人を対象としたマラリア予防の海外臨床試験(投与期間10週間)において、総症例381例中、64例(17%)に臨床検査値異常を含む副作用が報告されている。その主なものは、頭痛18例(5%)であった(承認時)。
健康小児(4~16歳)を対象としたマラリア予防の海外臨床試験(投与期間12週間)において、総症例125例中、52例(42%)に臨床検査値異常を含む副作用が報告されている。その主なものは、腹痛39例(31%)、頭痛17例(14%)、嘔吐9例(7%)であった(承認時)。
健康小児(4~16歳)を対象としたマラリア予防の海外臨床試験(平均投与期間86日間)において、総症例165例中、1例(1%)に副作用として悪心1例(1%)が報告された(承認時)。
健康小児(3歳以上)及び成人を対象としたマラリア予防の海外実薬対照臨床試験(平均投与期間28日)において、総症例493例中、149例(30%)に臨床検査値異常を含む副作用が報告されている。その主なものは、下痢37例(8%)、異常な夢33例(7%)、口腔内潰瘍形成29例(6%)、腹痛27例(5%)であった(承認時)。
健康小児(14歳以上)及び成人を対象としたマラリア予防の海外実薬対照臨床試験(平均投与期間26日)において、総症例511例中、110例(22%)に臨床検査値異常を含む副作用が報告されている。その主なものは、下痢27例(5%)であった(承認時)。
健康小児(3~16歳)を対象としたマラリア予防の海外臨床試験(平均投与期間23日間)において、総症例110例中、9例(8%)に副作用が報告されている。その主なものは、下痢4例(4%)であった(承認時)。
マラリア予防(成人及び40kgを超える小児)における国内使用成績調査において、339例中24例(7.1%)に副作用が報告された。その主なものは、下痢11例(3.2%)、頭痛、腹部不快感各3例(0.9%)であった(第4回安全性定期報告時)。
重大な副作用
1.重大な副作用
1).皮膚粘膜眼症候群(Stevens-Johnson症候群)(0.3%)、多形紅斑(頻度不明):皮膚粘膜眼症候群、多形紅斑が現れることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行う。
2).重度の肝機能障害、肝炎、胆汁うっ滞(頻度不明):重度肝機能障害、肝炎、胆汁うっ滞が現れることがあるので、必要に応じ肝機能検査を行う。
3).アナフィラキシー(0.3%):アナフィラキシーが現れることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には本剤の投与を中止し、適切な処置を行う。
4).汎血球減少症(頻度不明)、無顆粒球症、白血球減少(頻度不明):*汎血球減少症、無顆粒球症、白血球減少が現れることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行う[*:汎血球減少症は重度腎障害患者で報告されている]。
2.その他の副作用
1).血液:(頻度不明)貧血。
2).過敏症:(頻度不明)血管浮腫、血管炎。
3).精神神経系:(1%未満)頭痛、浮動性眩暈、(頻度不明)幻覚、不眠症。
4).消化器:(1~5%未満)下痢、腹痛、(1%未満)悪心、嘔吐、口内炎、(頻度不明)胃障害、口腔内潰瘍形成。
5).皮膚:(1%未満)発疹、蕁麻疹、(頻度不明)脱毛。
6).その他:(1%未満)発熱、(頻度不明)低ナトリウム血症、食欲不振、アミラーゼ上昇、肝酵素上昇、咳嗽。
高齢者への投与
本剤の薬物動態試験において、高齢者の全身曝露量増加し、一般に高齢者では肝・腎機能等の生理機能が低下しているので、患者の状態を観察しながら慎重に投与する。
妊婦・産婦・授乳婦等への投与
1.妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与する[アトバコン:ラットに投与したところ、ヒトに本剤を投与したときの推定曝露量の約6.5倍の血漿中濃度において生殖発生毒性はみられなかったが、ウサギでは、ヒトでの推定曝露量の約1.4倍の血漿中濃度において母動物毒性(母動物体重低値及び母動物摂餌量低値)に関連すると考えられる流産及び軽度な胎仔体長低値・胎仔体重低値がみられ、また、ラット及びウサギでは単回経口投与により胎盤を通過して胎仔に分布することが報告されている。プログアニル:ラット及びウサギの胚・胎仔発生に関する試験では、最高用量のそれぞれ20及び40mg/kg/日(ヒト推定曝露量の約1/25及び1倍に相当)の投与によっても悪影響は認められなかった。ラットの出生前・後の発生及び母体機能に関する試験では、最高16mg/kg/日(ヒト推定曝露量の約1/50に相当)の投与により悪影響は認められなかった]。
2.授乳中の婦人には、本剤投与中は授乳を避けさせる[アトバコン:動物実験(ラット)で乳汁中に移行することが報告されており、プログアニル:わずかにヒト乳汁中に移行することが報告されている]。
3.本剤の配合成分であるプログアニルは、マラリア原虫のジヒドロ葉酸レダクターゼ(DHFR)を阻害することにより効果を発現する。葉酸サプリメントにより本剤の効果が減弱することを示すデータはない。神経管欠損の予防のために葉酸サプリメントを投与中の出産可能年齢の女性は、本剤投与中もサプリメントを継続して良い。
小児等への投与
低出生体重児、新生児又は体重5kg未満の小児に対する安全性は確立していない。
適用上の注意
薬剤交付時:次の点について指導する。
PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用する(PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔をおこして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することが報告されている)。
その他の注意
1.アトバコン及びプログアニル塩酸塩のイヌにおける6カ月間併用投与試験において、プログアニル塩酸塩投与群に心臓<右心房>線維性血管組織増殖及び間質性肺炎増悪がみられた。
2.アトバコンのマウスのがん原性試験において、種特異的と考えられる肝薬物代謝酵素の誘導に関連した肝臓腫瘍増加がみられた。
3.プログアニルの活性代謝物であるcycloguanil(DHFR阻害作用を有す)は細菌を用いた復帰突然変異試験で陰性であったが、マウスリンパ腫細胞を用いた遺伝子突然変異試験陽性及びマウスを用いた小核試験陽性を示した。しかしながら、cycloguanilによるこれらの影響は、フォリン酸の添加によって著しく消失又は減弱した。
4.マラリア流行地域への渡航者が本剤を予防に使用する際には、予防の基本はマラリア媒介蚊による刺咬を防ぐことであるため、他の予防手段(防虫スプレー、蚊帳の使用など)も必要であることを説明し、注意を促す。

1.吸収
健康成人10例を対象に本剤4錠(アトバコン/プログアニル塩酸塩として1000mg/400mg)を食後に単回経口投与したときの血漿中アトバコン、プログアニル及びcycloguanil濃度推移を添付文書の図‐1に、薬物動態パラメータを表‐1に示す。
図‐1 健康成人に本剤4錠(アトバコン/プログアニル塩酸塩として1000mg/400mg)を食後に単回経口投与したときの血漿中濃度推移(平均値±標準偏差、10例)

表‐1 健康成人に本剤4錠(アトバコン/プログアニル塩酸塩として1000mg/400mg)を食後に単回経口投与したときの血漿中の薬物動態パラメータ
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外国人HIV患者9例にアトバコン錠750mgを食後に単回経口投与したときの絶対的バイオアベイラビリティは23±11%であった。外国人健康成人16例にアトバコン内用懸濁液750mgを単回経口投与したときのCmax及びAUC0-∞は摂食で約2.5~3.5倍に増加した(表‐2)。また、血漿中アトバコンのt1/2は約69~75時間であった。
表‐2 健康成人男性にアトバコン内用懸濁液750mgを絶食下及び食後に単回経口投与したときの薬物動態パラメータ
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外国人健康成人5例にアトバコン錠25~450mgをそれぞれ絶食下に単回経口投与したときの血漿中アトバコンのCmax及びAUCは投与量増加に比例して増加したが、750mgでは投与量増加の割合を下回って増加した。外国人健康成人9例にプログアニル塩酸塩200mgを単回経口投与したときの血漿中プログアニルのtmaxは2~4時間であり、吸収は速やかであった。健康成人3例にプログアニル塩酸塩50~500mgを単回経口投与したときの曝露量は投与量の範囲で比例性を示した。また、プログアニルの吸収に食事の影響はないと考えられた。
また、アトバコン及びプログアニルを併用投与した際のアトバコン、プログアニル及びcycloguanilの薬物動態は単独投与と比べて明らかな変化はみられていない。
2.分布
アトバコンの血漿蛋白結合率は1~90μg/mLの範囲で99%超である。HIV患者9例にアトバコンの約37mgを単回静脈内投与したときの分布容積は0.62±0.19L/kgであった。
プログアニルの血漿蛋白結合率は75%である。健康成人9例にプログアニル塩酸塩200mgを単回経口投与したとき、プログアニルは血球と結合し、血液中濃度は血漿中濃度の約5倍となった。
また、ヒト血漿において、アトバコン及びプログアニルはそれぞれの結合に影響を及ぼさなかった。
3.代謝・排泄
外国人HIV患者9例にアトバコンの約37mgを単回静脈内投与したときのCLは10.4±5.5mL/min、t1/2は62.5±35.3時間であった。外国人健康成人での[14C]標識体の投与試験において、ほとんどの被験者で投与21日間以内に投与量の94%以上が糞中に未変化体として排泄されており、尿中にはほとんど排泄されなかった(0.6%未満)。プログアニルは肝臓でcycloguanilに代謝され、代謝には主にCYP2C19が関与する。外国人健康成人でのCYP2C19のpoor metabolizer(4例)に本剤1錠(アトバコン/プログアニル塩酸塩として250mg/100mg)を1日1回13日間経口投与したときの血漿中cycloguanil濃度はextensive metabolizer(9例)よりも低く、プログアニル濃度はわずかに高かった。一方、in vitro試験において、プログアニル代謝の遺伝子多型はプログアニルとアトバコンの併用投与による抗マラリア効果に影響を及ぼさないことが確認されている。外国人健康成人6例にプログアニル塩酸塩200mgを1日1回7日間経口投与したとき、最終投与後24時間までにプログアニルは投与量の24.4±7.5%、cycloguanilは11.2±4.2%が尿中に排泄された。
4.特別な母集団(外国人)
(1)小児
タイ人の急性熱帯熱マラリアの小児患者(5~12歳)9例を対象にアトバコン(約17mg/kg)及びプログアニル塩酸塩(約7mg/kg)を食後に1日1回3日間併用投与したときの血漿中には、アトバコン、プログアニル及びcycloguanilが検出された(表‐3)。
表‐3 急性熱帯熱マラリアの小児患者(5~12歳)にアトバコン(約17mg/kg)及びプログアニル塩酸塩(約7mg/kg)を食後に1日1回3日間併用投与したときの薬物動態パラメータ
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また、熱帯熱マラリアの高流行地域に在住する小児にアトバコンとプログアニル塩酸塩を含有する錠剤を6又は12週経口投与したときの血漿中にも、アトバコン、プログアニル及びcycloguanilが検出された(表‐4)。
表‐4 熱帯熱マラリアの高流行地域に在住する小児にアトバコンとプログアニル塩酸塩を含有する錠剤を6又は12週間経口投与したときの血漿中濃度
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急性熱帯熱マラリアの治療又は熱帯熱マラリアの予防における外国人の成人及び小児の血漿中アトバコン及びプログアニルの母集団薬物動態解析の結果から、体重がアトバコン及びプログアニルの経口クリアランス(CL/F)に大きく影響を及ぼした。アトバコンのCL/Fに対しては体重、人種、性別及びテトラサイクリンとの併用、アトバコンの分布容積(V/F)に対しては体重、プログアニルのCL/Fに対しては体重及び人種、プログアニルのV/Fに対しては体重及び年齢(15歳超及び15歳以下)が、それぞれ共変量として選択された。
表‐5 成人及び小児の用法・用量に従いアトバコン/プログアニル塩酸塩を投与したときの予測PKパラメータ
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(2)高齢者
健康高齢者(65~79歳)13例及び健康若年者(30~45歳)13例を対象に本剤2錠(アトバコン/プログアニル塩酸塩として500mg/200mg)をそれぞれ食後に単回経口投与した際に高齢者での血漿中アトバコンのAUC0-∞は若年者と比べて約29%高く、t1/2は約1.8倍となった。高齢者での血漿中プログアニルのAUC0-∞は若年者と比べ約23%、Cmaxは若年者と比べ約31%増加し、血漿中cycloguanilのCmax及びAUC0-∞はそれぞれ約83及び136%増加した。
(3)腎機能低下者
重度の腎機能低下患者(CLcr:<30mL/分)13例及び健康成人13例を対象に本剤2錠(アトバコン/プログアニル塩酸塩として500mg/200mg)をそれぞれ食後に単回経口投与した際に、腎機能低下患者では健康成人と比べてアトバコンの曝露量は有意に低下した。また、重度の腎機能低下患者での血漿中プログアニル及びcycloguanilのAUC0-∞は有意に増加し、t1/2も延長した。
(4)肝機能低下者
軽度(Child Pugh分類:5~6)~中等度(Child Pugh分類:7~9)の肝機能低下患者13例及び健康成人13例を対象に本剤2錠(アトバコン/プログアニル塩酸塩として500mg/200mg)をそれぞれ食後に単回経口投与したときの血漿中アトバコンの曝露量に明らかな変化は認められなかった。また、肝機能低下患者での血漿中プログアニルのAUC0-∞は健康成人に比べて約85%増加したが、Cmax及びt1/2に明らかな変化は認められなかった。なお、重度の肝機能低下患者のデータは得られていない。
5.薬物相互作用
(1)フェニトイン:健康成人にアトバコン懸濁液1000mgをフェニトイン600mgと単回併用投与したときのフェニトインの薬物動態にアトバコンは影響を及ぼさなかった。
(2)リファンピシン:HIV患者にリファンピシン600mgを24時間ごとに、アトバコン懸濁液750mgを12時間ごとに併用経口投与したときの血漿中アトバコンのCavg,ssは併用で約53%低下し、t1/2は約33時間短縮した。
(3)リファブチン:健康成人にアトバコン懸濁液750mgを1日2回及びリファブチン300mgを食後に1日1回14日間併用経口投与したときの血漿中アトバコンのAUCssは併用で約34%低下し、t1/2は約14時間短縮した。
(4)トリメトプリム/スルファメトキサゾール:軽度~中等度のニューモシスチス肺炎を発症したAIDS患者にアトバコン懸濁液1000mgを1日1回、トリメトプリム/スルファメトキサゾール(320/1600mgを1日3回)を併用投与したときの血漿中アトバコンのCavg,ssは単独群では10.7±5.9μg/mL、併用群では10.6±7.7μg/mLであった。
(5)ジドブジン:HIV患者にアトバコン錠750mgを12時間ごと、ジドブジン200mgを8時間ごとに併用投与したときのアトバコンのCmax,ss、Cmin,ss及びCavg,ssはいずれも併用による影響はみられなかった。一方、ジドブジンのみかけの経口クリアランスは併用により約25%低下し、AUCは約33%増加した。
(6)インジナビル:健康成人にアトバコン懸濁液750mgを食後に1日2回、インジナビル800mgを8時間間隔で絶食下に1日3回14日間経口投与したときの血漿中アトバコンのAUCss、Cmax,ss及びCmin,ssは併用でそれぞれ約11、14及び14%増加し、インジナビルのCmin,ssは約23%減少した。
(7)テトラサイクリン及びメトクロプラミド:血漿中アトバコン濃度はテトラサイクリンの併用で約40%低下した。また、血漿中アトバコンのCssは、メトクロプラミドの併用で約58%低下した。
(8)血漿蛋白結合率が高く治療域の狭い薬剤:アトバコンは、高い血漿蛋白結合率(99%超)を示すことから、血漿蛋白結合率が高く治療域の狭い他の薬剤と併用する場合には慎重に行うこと。なお、アトバコンはキニーネ、フェニトイン、ワルファリン、スルファメトキサゾール、インドメタシン、ジアゼパムのin vitro血漿蛋白結合に影響を及ぼさないことから、蛋白結合の結合置換により著しい薬物相互作用が発現する可能性は低いと考えられる。
6.生物学的同等性
外国人健康成人43例に、マラロン配合錠2錠及びマラロン小児用配合錠8錠をそれぞれ食後に単回経口投与した結果、次表のとおりであった(表‐6)。
表‐6 健康成人にマラロン配合錠及びマラロン小児用配合錠を食後に単回経口投与したときのPKパラメータ
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1.マラリア治療(海外臨床試験成績)
Chloroquine耐性及び多剤耐性が知られているマラリア流行地域、又は非マラリア流行地域にて実施された。
合併症のない急性熱帯熱マラリア成人患者(12歳以上の小児を含む)を対象とした7試験にて、アトバコン1000mgとプログアニル塩酸塩400mgとの併用(一部試験では配合錠)を1日1回3日間投与した結果を次に示す(表‐7)。
表‐7 治療成績(治癒例数)
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合併症のない急性熱帯熱マラリア小児患者(3~12歳)を対象とした3試験の成績を次に示す(表‐8)。
表‐8 治療成績(治癒例数)
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三日熱マラリア患者を対象として、アトバコン1000mgとプログアニル塩酸塩400mgとの併用を1日1回3日間投与した。23例のうち、投与7日後に21例で原虫の消失が認められたが、投与28日後までに13例で再発が確認された。
卵形マラリアあるいは四日熱マラリア患者を対象として、アトバコン1000mgとプログアニル塩酸塩400mgとの併用を1日1回3日間投与した。6例(3例が四日熱マラリア、2例が卵形マラリア、1例が熱帯熱マラリアと卵形マラリアの混合感染)の全例が治癒した。
2.マラリア予防(海外臨床試験成績)
Chloroquine耐性が知られているマラリア流行地域の健康成人272例を対象とした二重盲検比較試験(1日1回10週間投与)における予防効果を次に示す(表‐9)。
表‐9 予防成功例数、失敗例数及び内訳(ITT)
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熱帯熱マラリア感染の危険性がある4~16歳の健康小児264例を対象とした二重盲検比較試験(1日1回12週間投与)における予防効果を次に示す(表‐10)。
表‐10 予防成功例数、失敗例数及び内訳(ITT)
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マラリアに対して免疫を有しない健康成人175例を対象とした非対照非盲検試験(1日1回10週間投与)において、1名が原虫血症を発症したが、その1名は服薬遵守率が低かった。
また、熱帯熱マラリア感染の危険性がある健康小児330例を対象とした二重盲検比較試験(1日1回12週間投与)における予防効果を次に示す。(表‐11)
表‐11 予防成功例数、失敗例数及び内訳(ITT)
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マラリア非流行地域からマラリア流行地域に渡航したマラリアに対して免疫を有しない健康小児(3歳以上)及び成人を対象に、本剤とメフロキンとの二重盲検実薬対照比較試験が実施された。976例が本剤及びメフロキンの投与を受け、平均投与期間はそれぞれ28日及び53日であった。両群とも原虫血症を発症しなかった。有効性評価対象となった951例の最小・最大有効率を示す(表‐12)。
表‐12 最小・最大有効率(ITT)
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マラリア非流行地域からマラリア流行地域に渡航したマラリアに対して免疫を有しない健康小児(14歳以上)及び成人を対象に、本剤とchloroquine/プログアニルとの二重盲検実薬対照比較試験が実施された。1022例が本剤及びchloroquine/プログアニルの投与を受け、平均投与期間はそれぞれ26日及び47日であった。本剤群では1例が原虫血症を発症し、卵形マラリアによるものであった。chloroquine/プログアニル群では3例が原虫血症を発症した。有効性評価対象となった1013例の最小・最大有効率を示す(表‐13)。
表‐13 最小・最大有効率(ITT)
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マラリア非流行地域からマラリア流行地域に渡航したマラリアに対して免疫を有しない3~16歳の健康小児(体重11~50kg)221例を対象に、本剤とchloroquine/プログアニル塩酸塩との実薬対照非盲検試験が実施された。本剤群110例、chloroquine/プログアニル塩酸塩群111例とも原虫血症を発症しなかった。

1.作用機序
アトバコンの作用機序はマラリア原虫ミトコンドリアの電子伝達系複合体III(チトクロームbc1、complexIII)の選択的阻害であり、熱帯熱マラリア原虫から分離したミトコンドリアのチトクロームcレダクターゼ活性を約1nMのEC50で阻害した。この阻害作用を介してミトコンドリア電子伝達系とリンクしたジヒドロオロト酸デヒドロゲナーゼを阻害し、ピリミジンのde novo合成を阻害することにより抗マラリア原虫活性を示す。プログアニルの作用機序はジヒドロ葉酸レダクターゼ(DHFR)阻害であり、活性代謝物であるcycloguanilは0.78nMのKiで阻害作用を示した。プログアニルはDHFR阻害作用によりdTMP合成などに必要な補酵素であるテトラヒドロ葉酸の産生を低下させ、DNA合成を阻害することで抗マラリア原虫活性を示す。このように、本剤は2種類の異なる作用機序に基づき抗マラリア原虫活性を示す。
2.抗マラリア原虫活性
アトバコン及びcycloguanilはマラリア患者の血液から分離された熱帯熱マラリア原虫株に対して、in vitroでそれぞれ約1~2及び約18~36nMのIC50で抗マラリア原虫活性を示した。種々の薬剤耐性熱帯熱マラリア原虫株に対するアトバコン及びプログアニルのin vitroでの抗マラリア原虫活性は、併用により相乗的に増大した。
3.薬剤耐性
本剤の治療後にマラリアが再燃した2名の患者から本剤に対する耐性熱帯熱マラリア原虫株が分離されており、いずれの原虫株もチトクロームb遺伝子にアトバコン耐性変異(Y268N及びY268S)が検出され、1株ではさらにcycloguanil耐性のDHFR遺伝子変異も検出された。
アトバコンの単独治療後の再燃患者からアトバコンに対する感受性が顕著に低下し、チトクロームb遺伝子のアトバコン結合領域に単一の変異(Y268S)を持つアトバコン耐性熱帯熱マラリア原虫株が検出された。プログアニルに関しては、DHFR遺伝子にcycloguanil耐性の遺伝子変異を持つ臨床分離熱帯熱マラリア原虫株が増加しており、S108Nの単一変異を持つ株は中等度耐性を示し、その変異にN51I、C59R又はI164Lの変異が1種類以上加わると高度耐性の傾向を示した。

一包可:不明

バラ包装

分割:可能
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製造販売会社
GSK
販売会社
 

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