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メサペイン錠10mg

販売名
メサペイン錠10mg
識別コード
57 71 M
薬価
10mg1錠 351.20円
製造メーカー
帝國製薬

添付文書情報2020年02月改定(第6版)

商品情報

薬効分類名
その他の合成麻薬
一般名
メサドン塩酸塩錠
規制区分
  • 特生
  • 特承
  • 覚原
警告
1.本剤の投与は、がん性疼痛の治療に精通し、本剤のリスク等について十分な知識を持つ医師のもとで、適切と判断される症例についてのみ行う。
2.QT延長や心室頻拍(Torsades de Pointesを含む)、呼吸抑制等が現れ、死亡に至る例が報告されており、重篤な副作用により、致命的経過をたどることがあるので、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与する。
3.本剤投与開始時及び増量時には、特に患者の状態を十分に観察し、副作用の発現に注意する。本剤の薬物動態は個人差が大きく、更に呼吸抑制は鎮痛効果よりも遅れて発現することがある。また、他のオピオイド鎮痛剤に対する耐性を有する患者では、本剤に対する交差耐性が不完全であるため、過量投与となることがある。
禁忌
1.重篤な呼吸抑制のある患者、重篤な慢性閉塞性肺疾患の患者[呼吸抑制を増強する]。
2.気管支喘息発作中の患者[呼吸を抑制し、気道分泌を妨げる]。
3.麻痺性イレウスの患者[消化管運動を抑制する]。
4.急性アルコール中毒の患者[呼吸抑制を増強する]。
5.本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者。
6.出血性大腸炎の患者[腸管出血性大腸菌(O157等)や赤痢菌等の重篤な細菌性下痢のある患者では、症状の悪化、治療期間の延長を来す恐れがある]。
7.ナルメフェン投与中又はナルメフェン投与中止後1週間以内の患者。
効能・効果
他の強オピオイド鎮痛剤で治療困難な次記疾患における鎮痛:中等度から高度の疼痛を伴う各種癌。
<効能又は効果に関連する使用上の注意>
本剤は、他の強オピオイド鎮痛剤の投与では十分な鎮痛効果が得られない患者で、かつオピオイド鎮痛剤の継続的な投与を必要とするがん性疼痛の管理にのみ使用する。
用法・用量
本剤は、他の強オピオイド鎮痛剤から切り替えて使用する。
初回投与量は本剤投与前に使用していた強オピオイド鎮痛剤の用法・用量を勘案して、メサドン塩酸塩として1回5~15mgを1日3回経口投与する。
その後の投与量は患者の症状や状態により適宜増減する。
<用法及び用量に関連する使用上の注意>
1.初回投与量:
1).本剤の薬物動態は個人差が大きく、他のオピオイド鎮痛剤との交差耐性が不完全であるため、本剤と他のオピオイド鎮痛剤の等鎮痛比は確立していない。
2).初回投与量を選択する次記換算は目安であり、換算比は本剤投与前に使用していたオピオイド鎮痛剤の投与量により大幅に異なる(患者の症状や状態、オピオイド耐性の程度、併用薬剤を考慮して適切な用量を選択し、過量投与にならないよう注意する)。
換算(本剤1日投与量の目安):
モルヒネ経口剤:60≦~≦160mg/日の場合;メサドン塩酸塩15mg/日(5mg/回×3回)。
モルヒネ経口剤:160<~≦390mg/日の場合;メサドン塩酸塩30mg/日(10mg/回×3回)。
モルヒネ経口剤:390<mg/日の場合;メサドン塩酸塩45mg/日(15mg/回×3回)。
3).経口モルヒネ量60mg/日未満のオピオイド鎮痛剤からの切り替えは推奨されない。
2.初回投与時:
1).本剤投与後少なくとも7日間は増量を行わない[本剤の血中濃度が定常状態に達するまでに時間を要することから、7日未満の増量は過量投与となる可能性がある]。
2).フェンタニル貼付剤から本剤へ変更する場合には、フェンタニル貼付剤剥離後にフェンタニルの血中濃度が50%に減少するまで17時間以上かかることから、剥離直後の本剤の使用は避け、本剤の使用を開始するまでに、フェンタニルの血中濃度が適切な濃度に低下するまでの時間をあけるとともに、本剤の低用量から投与することを考慮する。
3.疼痛増強時:本剤服用中に疼痛が増強した場合や鎮痛効果が得られている患者で突発性の疼痛が発現した場合は、直ちに速放性のオピオイド製剤の追加投与(レスキュードーズ)を行い鎮痛を図る。
4.増量:
1).本剤初回投与後及び増量後少なくとも7日間は増量を行わない[呼吸抑制を発現する恐れがある]。
2).鎮痛効果が得られるまで患者毎に用量調整を行う。鎮痛効果が得られない場合は、1日あたり本剤1日投与量の50%、1回あたり5mgを上限に増量する。
3).本剤を増量する場合には、副作用に十分注意する。
5.減量:連用中における急激な減量は、退薬症候が現れることがあるので行わない(副作用等により減量する場合は、患者の状態を観察しながら慎重に行う)。
6.投与の中止:本剤の投与を中止する場合には、退薬症候の発現を防ぐために徐々に減量する(副作用等により直ちに投与を中止する場合は、退薬症候の発現に注意する)。
慎重投与
1.心機能障害又は低血圧のある患者[循環不全を増強する恐れがある]。
2.QT延長のある患者[QT間隔を過度に延長させる恐れがある]。
3.QT延長を起こしやすい患者[QT延長が起こる恐れがある]。
1).QT延長の既往歴のある患者[QT延長が起こる恐れがある]。
2).低カリウム血症、低マグネシウム血症又は低カルシウム血症のある患者[QT延長が起こる恐れがある]。
3).心疾患(不整脈、虚血性心疾患等)のある患者[QT延長が起こる恐れがある]。
4).QT延長を起こすことが知られている薬剤投与中の患者[QT延長が起こる恐れがある]。
4.呼吸機能障害のある患者[呼吸抑制を増強する恐れがある]。
5.肝機能障害・腎機能障害のある患者[代謝・排泄が遅延し副作用が現れる恐れがある]。
6.脳器質的障害のある患者[呼吸抑制や頭蓋内圧上昇を起こす恐れがある]。
7.ショック状態にある患者[循環不全や呼吸抑制を増強する恐れがある]。
8.代謝性アシドーシスのある患者[呼吸抑制を起こす恐れがある]。
9.てんかん等の痙攣性疾患又はこれらの既往歴のある患者[痙攣を起こす恐れがある]。
10.甲状腺機能低下症(粘液水腫等)、副腎皮質機能低下症(アジソン病等)又は衰弱者[呼吸抑制作用に対し、感受性が高くなっている]。
11.薬物依存の既往歴のある患者[依存性を生じやすい]。
12.高齢者。
13.前立腺肥大による排尿障害、尿道狭窄、尿路手術術後の患者[排尿障害を増悪することがある]。
14.器質的幽門狭窄、重篤な炎症性腸疾患又は最近消化管手術を行った患者[消化管運動を抑制する]。
15.胆嚢障害、胆石症又は膵炎の患者[オッジ筋を収縮させ症状が増悪することがある]。
重要な基本的注意
1.本剤の投与開始にあたっては、主な副作用、相互作用、投与時の注意点等を患者等に対して十分に説明し、理解を得た上で投与を開始する。特に不整脈、呼吸抑制等の症状が認められた場合には、速やかに主治医に連絡するよう指導する。
2.高用量の強オピオイド鎮痛剤からの切り替え、呼吸抑制を起こしやすい患者等では、入院又はそれに準じる管理の下で本剤の投与開始及び用量調節を行うなど、重篤な副作用
発現に関する観察を十分に行う。
3.QT延長が現れることがあるので、本剤投与開始前及び本剤投与中は定期的に心電図検査及び電解質検査を行い、患者の状態を十分に観察する。特に、本剤1日投与量が100mgを超える前及びその1週間後、QT延長を起こしやすい患者では、本剤の投与量が安定した時点で心電図検査を行うことが望ましい。異常が認められた場合には、必要に応じて休薬、減量又は中止し、適切な処置を行う。
4.重篤な呼吸抑制が認められた場合には、投与を中止し、呼吸管理を行う(呼吸抑制に対しては麻薬拮抗剤(ナロキソン、レバロルファン等)が有効であるが、麻薬拮抗剤の作用持続時間は本剤より短いので、観察を十分に行い麻薬拮抗剤の繰り返し投与を考慮する)。
5.本剤を投与する場合には、便秘に対する対策として緩下剤の併用、嘔気・嘔吐に対する対策として制吐剤の併用を、また、鎮痛効果が得られている患者で通常とは異なる強い眠気がある場合には、過量投与の可能性を念頭において本剤の減量を考慮するなど、本剤投与時の副作用に十分注意する。
6.連用により薬物依存を生じることがあるので、患者の状態を十分に観察し、慎重に投与する。
7.重篤な副作用が発現した患者については、本剤の血中動態を考慮し、投与中止時から少なくとも48時間後まで観察を継続する。
8.眠気、眩暈が起こることがあるので、本剤投与中の患者には自動車の運転等危険を伴う機械の操作に従事させないように注意する。
9.本剤は種々の薬剤との相互作用が報告されていることから、併用薬剤に十分注意して投与する。
10.本剤の医療目的外使用を防止するため、適切な処方を行い、保管に留意するとともに、患者等に対して適切な指導を行う。
相互作用
本剤は、主として肝代謝酵素CYP3A4、CYP2B6及び、一部CYP2C8、CYP2C9、CYP2C19、CYP2D6で代謝される。また本剤は、CYP3A4及びCYP2B6の誘導作用を有し、P糖蛋白の基質である。
1.併用禁忌:ナルメフェン<セリンクロ>[ナルメフェンにより本剤の鎮痛作用を減弱させるため、効果を得るために必要な用量が通常用量より多くなる恐れがあり、また、退薬症候を起こす恐れがある(ナルメフェンはμ受容体のアンタゴニストであり、μ受容体のアゴニストである本剤に対して、競合的に阻害する)]。
2.併用注意:1).QT延長を起こすことが知られている薬剤(スニチニブ、ダサチニブ、マプロチリン等)[不整脈を誘発する恐れがある(相加的にQT延長作用を増強させる)]。
2).抗不整脈剤(ジソピラミド、プロカインアミド、アミオダロン、ソタロール等)、抗精神病剤[不整脈を誘発する恐れがある(相加的にQT延長作用を増強させる)]。
3).低カリウム血症を起こす薬剤(利尿剤、副腎皮質ステロイド剤等)[低カリウム血症による不整脈を誘発する恐れがある(カリウム値の低下により心臓の不応期が延長され、更に本剤の投与により新たな不整脈を誘発することによる)]。
4).三環系抗うつ剤:(1).三環系抗うつ剤(イミプラミン、アミトリプチリン等)[不整脈を誘発する恐れがある(相加的にQT延長作用を増強させる)]。
(2).三環系抗うつ剤(イミプラミン、アミトリプチリン等)[呼吸抑制、低血圧及び顕著な鎮静又は昏睡が起こる恐れがあるので、減量するなど慎重に投与する(相加的に中枢神経抑制作用を増強させる)]。
5).中枢神経抑制剤(ベンゾジアゼピン誘導体、フェノチアジン誘導体、バルビツール酸誘導体等)、アルコール、吸入麻酔剤、MAO阻害剤、オピオイド鎮痛剤[呼吸抑制、低血圧及び顕著な鎮静又は昏睡が起こる恐れがあるので、減量するなど慎重に投与する(相加的に中枢神経抑制作用を増強させる)]。
6).選択的セロトニン再取り込み阻害剤(セルトラリン塩酸塩、フルボキサミンマレイン酸塩等)[本剤の血中濃度が増加したとの報告がある(機序不明)]。
7).尿アルカリ化を起こす薬剤(炭酸水素ナトリウム等)[本剤の血中濃度が増加したとの報告がある(尿のアルカリ化により本剤の尿中排泄率が低下するため)]。
8).抗真菌剤(ケトコナゾール(国内では外用剤のみ)、ボリコナゾール等)、マクロライド系抗菌剤(エリスロマイシン等)[本剤の血中濃度が増加する恐れがある(これらの薬剤が本剤の肝薬物代謝酵素(CYP3A4)を阻害することによる)]。
9).肝代謝酵素誘導作用を有する薬剤(リファンピシン、フェニトイン、フェノバルビタール、カルバマゼピン)[本剤の血中濃度が低下したとの報告がある(これらの薬剤が本剤の肝薬物代謝酵素(CYP3A4等)を誘導することによる)]。
10).セイヨウオトギリソウ<セント・ジョーンズ・ワート>含有食品(St.John’s Wort)[本剤の血中濃度が低下する恐れがある(セイヨウオトギリソウが本剤の肝薬物代謝酵素(CYP3A4)を誘導することによる)]。
11).アバカビル硫酸塩、エファビレンツ、ネビラピン、ネルフィナビルメシル酸塩、リルピビリン塩酸塩、ロピナビル・リトナビル配合剤[本剤の血中濃度が低下したとの報告がある(機序不明)]。
12).ジダノシン、サニルブジン[ジダノシン、サニルブジンの血中濃度が低下したとの報告がある(機序不明)]。
13).ジドブジン(アジドチミジン)[ジドブジンの血中濃度が増加したとの報告がある(機序不明)]。
14).抗コリン作用を有する薬剤[麻痺性イレウスに至る重篤な便秘又は尿貯留が起こる恐れがある(相加的に抗コリン作用を増強させる)]。
15).ブプレノルフィン、ペンタゾシン[本剤の鎮痛作用を減弱させることがあり、また、退薬症候を起こす恐れがある(これらの薬剤は本剤の作用するμ受容体の部分アゴニストである)]。
副作用
承認時までに国内で実施したオピオイド鎮痛剤を使用しているがん性疼痛患者を対象とした切り替え試験において総症例26例中20例(76.9%)、43件に副作用(臨床検査値の異常変動を含む)が認められた。主な副作用は、傾眠13例(50.0%)、悪心6例(23.1%)、嘔吐5例(19.2%)、QT延長4例(15.4%)、便秘4例(15.4%)及び譫妄2例(7.7%)等であった(試験終了時)。
重大な副作用
1.重大な副作用
1).ショック、アナフィラキシー(頻度不明):ショック、アナフィラキシーを起こすことがあるので、顔面蒼白、血圧低下、呼吸困難、頻脈、全身発赤、血管浮腫、蕁麻疹等の症状が現れた場合には投与を中止し、適切な処置を行う。
2).依存性(頻度不明):連用により薬物依存を生じることがあるので、患者の状態を十分に観察し、慎重に投与する。また、連用中における投与量の急激な減少ないし投与の中止により、あくび、くしゃみ、流涙、発汗、悪心、嘔吐、下痢、腹痛、散瞳、頭痛、不眠、不安、譫妄、痙攣、振戦、全身筋肉痛・全身関節痛、呼吸促迫、動悸等の退薬症候が現れることがあるので、投与を中止する場合には、1日用量を徐々に減量するなど、患者の状態を観察しながら行う。
3).呼吸停止、呼吸抑制(頻度不明):呼吸抑制が現れることがあるので、息切れ、呼吸緩慢、不規則呼吸、呼吸異常等が現れた場合には、投与を中止するなど適切な処置を行う(なお、本剤による呼吸抑制には、麻薬拮抗剤(ナロキソン、レバロルファン等)が拮抗する)。
4).心停止、心室細動、心室頻拍(Torsades de Pointesを含む)、心不全、期外収縮(頻度不明)、QT延長(15.4%):これらの症状が現れることがあるので、異常が認められた場合には、投与を中止するなど適切な処置を行う。
5).錯乱(頻度不明)、譫妄(7.7%):錯乱、譫妄が現れることがあるので、このような場合には、減量又は投与を中止するなど適切な処置を行う。
6).肺水腫、無気肺、気管支痙攣、喉頭浮腫(頻度不明):肺水腫、無気肺、気管支痙攣、喉頭浮腫が現れることがある。
7).腸閉塞(3.8%)、麻痺性イレウス、中毒性巨大結腸(頻度不明):腸閉塞、麻痺性イレウス、中毒性巨大結腸が現れることがあるので、これらの症状が現れた場合には適切な処置を行う。
8).肝機能障害(頻度不明):著しいAST上昇(著しいGOT上昇)、著しいALT上昇(著しいGPT上昇)、著しいAl-P上昇等を伴う肝機能障害が現れることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行う。
2.その他の副作用:次記の副作用が認められた場合には、投与を中止するなど適切な処置を行う。
1).循環器:(頻度不明)不整脈、二段脈、徐脈、頻脈、T波逆転、血圧変動、失神、心筋症、動悸。
2).精神神経系:(10%以上)眠気・傾眠、(10%未満)振戦、(頻度不明)不眠、眩暈、ふらふら感、幻覚、健忘、失見当識、激越、不安、鎮静、気分不快、多幸感、感覚異常、痙攣発作、頭痛、発汗。
3).消化器:(10%以上)悪心、嘔吐、便秘、(10%未満)下痢、(頻度不明)腹痛、口渇、味覚異常、食欲不振、舌炎、胆管痙攣。
4).過敏症:(10%未満)発疹、(頻度不明)そう痒症。
5).血液:(頻度不明)血小板減少症。
6).泌尿器:(頻度不明)排尿障害、尿閉。
7).感覚器:(頻度不明)視覚障害(霧視、複視等)。
8).その他:(頻度不明)血管拡張(顔面潮紅、熱感)、潮紅、浮腫、呼吸困難、無力症、脱力、倦怠感、低カリウム血症、低マグネシウム血症、静脈炎、体重増加、無月経、性欲減退、性能力減退。
高齢者への投与
一般に高齢者では生理機能が低下しており、特に呼吸抑制の感受性が高いため、低用量から投与を開始するなど患者の状態を観察しながら、慎重に投与する。
妊婦・産婦・授乳婦等への投与
1.妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与する[動物実験(ラット、マウス、ハムスター)で、母動物死亡、死産、胎仔体重減少、催奇形作用(骨化異常、外脳、頭蓋裂、脊髄のねじれ等)が報告されている]。
2.分娩前に投与した場合、出産後新生児に退薬症候(多動、神経過敏、不眠、振戦等)が現れることがある。
3.分娩時の投与により、新生児に呼吸抑制が現れることがある。
4.授乳中の婦人には、本剤投与中は授乳を避けさせる[ヒト母乳中へ移行し、母親の経口投与量が10~80mg/日のとき、メサドンの乳汁中濃度は0.05~0.57μg/mLになることが報告されている]。
小児等への投与
低出生体重児、新生児、乳児、幼児又は小児に対する安全性は確立していない。
取扱い上の注意
薬剤交付時:1.強オピオイド鎮痛剤が投与されていた患者であることを確認した上で本剤を交付する。
2.本剤の投与開始にあたっては、患者等に対して、主な副作用、相互作用、具体的な服用方法、服用時の注意点、保管方法等を患者向けの説明書を用いるなどの方法によって十分に説明する。
3.患者等に対して、本剤の目的以外への使用あるいは他人への譲渡をしないように指導するとともに、本剤を子供の手の届かないところに保管するよう指導する。
4.PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導する(PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔を起こして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することが報告されている)。
5.本剤が不要となった場合には、病院又は薬局へ返納するなどの処置について適切に指導する。
アルミ袋開封後は直射日光、高温、多湿を避けて保存する。
その他の注意
1.遺伝毒性:マウス(腹腔内投与)を用いた優性致死試験陽性及び精原細胞の染色体異常試験陽性の結果を示したとの報告がある。また、大腸菌のDNA修復機能への影響並びにマウスリンパ腫細胞遺伝子突然変異への可能性を否定できないとの報告がある。
2.生殖毒性:雄性ラット(経口投与)を用い、雌性ラットと交配させた受胎能及び着床までの初期胚発生試験において産仔死亡率増加及び同腹仔死産の割合増加、並びに雄性ハムスター(腹腔内投与)を用いた同試験において用量依存的に生殖行動が抑制されたとの報告があり、またマウス(24カ月混餌投与)を用いたがん原性試験において精巣退化が認められたとの報告がある。
3.組織過形成(甲状腺):マウス(24カ月混餌投与)を用いたがん原性試験において甲状腺濾胞上皮細胞過形成が認められたとの報告がある。

1.血中濃度
(1)健康成人・単回投与時
メサドン塩酸塩錠5mg、10mgを健康成人男性(外国在住日本人)に単回経口投与したとき、最高血漿中濃度(Cmax)及び血漿中濃度曲線下面積(AUC0-144hr)は用量に比例して増加した。なお、メサドン塩酸塩錠5mg又は10mgを単回投与したときのメサドン及び主代謝物2‐ethylidene‐1,5‐dimethyl‐3,3‐diphenylpyrrolidine(EDDP)の薬物動態パラメータは次のとおりであった。
図1 単回経口投与時の血漿中メサドン濃度推移

表1 メサドン塩酸塩錠単回投与時の薬物動態パラメータ
→図表を見る(PDF)

(2)健康成人・反復投与時
メサドン塩酸塩錠5mgを健康成人男性(外国在住日本人、5例)に1日3回7日間、反復経口投与したときの血漿中濃度の推移は添付文書の図のとおりであり、投与1日目及び7日目のCmaxはそれぞれ18.4、94.6ng/mL、Tmaxはそれぞれ3.4、2.8時間であった。投与終了後、血漿中のメサドン濃度は単回投与時と同様に7日間で緩やかに減少した。
図2 反復経口投与時の血漿中メサドン濃度推移

2.分布(外国人データ)
血漿蛋白結合率
平衡透析法で測定した血漿蛋白質との結合率は、89.4%であり、主にα1‐酸性糖蛋白に結合する(健康成人)。
3.代謝(外国人及びin vitro試験)
(1)メサドン塩酸塩を麻薬中毒患者に経口投与したとき、メサドンはN‐脱メチル化、環化により主に肝臓で代謝される。主な代謝物は不活性な2‐ethylidene‐1,5‐dimethyl‐3,3‐diphenylpyrrolidine(EDDP)である。
(2)ヒト肝ミクロソームを用いたin vitro試験の結果、メサドンは薬物代謝酵素CYP3A4、CYP2B6、CYP2C8、CYP2C9、CYP2C19及びCYP2D6により代謝されることが確認された。
4.排泄(外国人データ)
麻薬中毒患者(男性)に14C標識体メサドンを経口投与したとき、放射能の尿中及び糞中排泄率はそれぞれ24~79%及び18~42%であった。
5.その他
メサドンは薬物代謝酵素CYP3A4及びCYP2B6の誘導作用を有する。

オピオイド鎮痛剤を使用しているがん性疼痛患者を対象とした切り替え試験
他のオピオイド鎮痛剤(モルヒネ、オキシコドン、フェンタニル)により十分な疼痛管理が得られないがん性疼痛患者(目標症例数:20例)を対象とした本剤への切り替え試験において、疼痛コントロールの達成率(至適用量に到達注1)した患者)は85.0%(17例/20例)であった。また、切り替え前後の疼痛強度(NRS注2))変化量の平均値とその95%信頼区間は-1.9[-2.7、-0.99]であった。
注1):同一用量で6日間以上投与した翌日に次の至適用量到達の判定基準をすべて満たす場合に、切り替えにより疼痛コントロールを達成したと判定した
<至適用量到達の判定基準>
1)評価日前日のレスキュー使用回数が1日2回以下であって、かつNRS注2)が切り替え前の値以下である
2)忍容できない副作用及び過量投与の兆候がない
3)その他、安全性・有効性観点から、投与量に問題ありと考えられる要因がない
注2):Numerical Rating Scale(「痛くない(0)」から「想像できる最大の痛み(10)」までの11段階の評価スケール)

1.鎮痛作用
ラットを用い熱刺激法(温湯法)により鎮痛効果を検討した結果、その効果はモルヒネよりやや強くオキシコドンと同程度であった。
2.作用機序
モルヒネと同様にμオピオイド受容体を介して鎮痛作用を示すものと考えられており、メサドンはμオピオイド受容体に対して高い親和性が認められた。

一包可:不可
分割:不可
粉砕:不明
製造販売会社
帝國製薬
販売会社
 塩野義製薬

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