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令和6年 14の2 外来服薬支援料

  1. 1 外来服薬支援料1 185点
  2. 2 外来服薬支援料2
    1. イ 42日分以下の場合 投与日数が7又はその端数を増すごとに34点を加算して得た点数
    2. ロ 43日分以上の場合 240点

注1 1については、自己による服薬管理が困難な患者若しくはその家族等又は保険医療機関の求めに応じて、当該患者が服薬中の薬剤について、当該薬剤を処方した保険医に当該薬剤の治療上の必要性及び服薬管理に係る支援の必要性の了解を得た上で、患者の服薬管理を支援した場合に月1回に限り算定する。ただし、区分番号15に掲げる在宅患者訪問薬剤管理指導料を算定している患者については、算定しない。なお、区分番号00に掲げる調剤基本料の注2に規定する別に厚生労働大臣が定める保険薬局においては、算定できない。

2 1については、患者若しくはその家族等又は保険医療機関の求めに応じて、患者又はその家族等が保険薬局に持参した服用薬の整理等の服薬管理を行い、その結果を保険医療機関に情報提供した場合についても、所定点数を算定できる。ただし、区分番号00に掲げる特別調剤基本料Aを算定する保険薬局において、調剤基本料の注6に規定する厚生労働大臣が定める保険医療機関への情報提供を行った場合は、算定できない。

3 2については、多種類の薬剤を投与されている患者又は自ら被包を開いて薬剤を服用することが困難な患者に対して、当該薬剤を処方した保険医に当該薬剤の治療上の必要性及び服薬管理に係る支援の必要性の了解を得た上で、2剤以上の内服薬又は1剤で3種類以上の内服薬の服用時点ごとの一包化及び必要な服薬指導を行い、かつ、患者の服薬管理を支援した場合に、当該内服薬の投与日数に応じて算定する。ただし、区分番号00に掲げる調剤基本料の注2に規定する別に厚生労働大臣が定める保険薬局においては、算定できない。

4 介護保険法第8条第22項に規定する地域密着型介護老人福祉施設又は同条第27項に規定する介護老人福祉施設に入所中の患者を訪問し、注3に係る業務に加えて、当該施設職員と協働し当該患者が服薬中の薬剤を含めた服薬管理を支援した場合に、施設連携加算として月に1回に限り50点を所定点数に加算する。

通知

1 外来服薬支援料1
(1) 外来服薬支援料1は、保険薬局の保険薬剤師が、自己による服薬管理が困難な外来の患者若しくはその家族等又は保険医療機関の求めに応じ、当該患者又はその家族等が持参した服薬中の薬剤について、治療上の必要性及び服薬管理に係る支援の必要性を判断し、当該薬剤を処方した保険医にその必要性につき了解を得た上で、一包化及び服薬カレンダー等の活用により薬剤を整理し、日々の服薬管理が容易になるよう支援した場合に、「注1」及び「注2」合わせて服薬支援1回につき、月1回に限り算定する。また、患者の来局時のほか、患者の求めに応じて保険薬剤師が患者を訪問して服用薬の整理等を行った場合でも算定できる。この場合、訪問に要した交通費(実費)は患家の負担とする。なお、服薬管理を容易にするような整理を行わずに単に服薬指導を行っただけでは算定できない。また、服用薬の整理等の支援を行った場合においては、当該支援が必要となった背景、理由等を分析し薬学的管理を実施するとともに、同様の支援が今後必要とならないように努めること。

(2) 「注1」については、外来服薬支援を行うに当たり、患者が、当該保険薬局で調剤した薬剤以外に他の保険薬局で調剤された薬剤や保険医療機関で院内投薬された薬剤を服用していないか確認し、極力これらの薬剤も含めて一包化及び服薬カレンダー等の活用により整理するよう努める。また、実際にこれらの薬剤も含めて服薬支援を行う場合には、重複投薬、相互作用等の有無を確認し、処方医に必要な照会を行い、適切な措置を講じる。なお、患者に対する服薬中の薬剤の確認や処方医への照会等を行った上で、結果として、他の保険薬局で調剤された薬剤又は保険医療機関で院内投薬された薬剤のみについて服薬支援を行うこととなった場合(当該保険薬局で調剤を受けていない患者が持参した、他の保険薬局で調剤された薬剤や保険医療機関で院内投薬された薬剤について服薬支援を行う場合を含む。)でも算定できる。

(3) 「注2」については、患者が保険薬局に持参した服用中の薬剤等の服薬管理を行い、その結果を関係する保険医療機関へ情報提供した場合に算定できる。算定に当たっては、あらかじめ、患者又はその家族等に対して、保険薬局へ服用中の薬剤等を持参する動機付けのために薬剤等を入れる袋等を提供し、患者等が薬剤等を持参することで服薬管理を行う取組(いわゆるブラウンバッグ運動)を周知しておく。この場合において、外来服薬支援料1は、特別調剤基本料Aを算定している保険薬局において、当該保険薬局と不動産取引等その他特別な関係を有している保険医療機関へ情報提供を行った場合は算定できない。

(4) 外来服薬支援料1に係る外来服薬支援は、処方箋によらず、調剤済みの薬剤について服薬管理の支援を目的として行うものであるため、薬剤の一包化を行った場合でも、調剤技術料は算定できない。

(5) 薬剤の一包化による服薬支援は、多種類の薬剤が投与されている患者においてしばしばみられる薬剤の飲み忘れ、飲み誤りを防止すること又は心身の特性により錠剤等を直接の被包から取り出して服用することが困難な患者に配慮することを目的とし、治療上の必要性が認められる場合に行うものである点に留意する。

(6) 外来服薬支援料1を算定する場合は、服薬支援に係る薬剤の処方医の了解を得た旨又は情報提供した内容並びに当該薬剤の名称、服薬支援の内容及び理由を薬剤服用歴等に記載する。

(7) 外来服薬支援料1は、在宅患者訪問薬剤管理指導料を算定している患者については算定できない。また、現に他の保険医療機関又は保険薬局の保険薬剤師が訪問薬剤管理指導を行っている患者についても算定できない。

(8) 外来服薬支援料1は、特別調剤基本料Bを算定している保険薬局は算定できない。

2 外来服薬支援料2
(1) 外来服薬支援料2は、多種類の薬剤が投与されている患者においてしばしばみられる薬剤の飲み忘れ、飲み誤りを防止すること又は心身の特性により錠剤等を直接の被包から取り出して服用することが困難な患者に配慮することを目的とし、保険薬局の保険薬剤師が治療上の必要性が認められると判断した場合に、医師の了解を得た上で、処方箋受付ごとに、当該保険薬局で一包化及び必要な指導を行い、患者の服薬管理を支援した場合について評価するものである。

(2) 外来服薬支援料2は、処方箋受付1回につき1回算定できるものであり、投与日数が42 日分以下の場合には、一包化を行った投与日数が7又はその端数を増すごとに 34 点を加算した点数を、投与日数が 43 日分以上の場合には、投与日数にかかわらず 240 点を算定する。この場合において、外来服薬支援料1は算定できない。

(3) 一包化とは、服用時点の異なる2種類以上の内服用固形剤又は1剤であっても3種類以上の内服用固形剤が処方されているとき、その種類にかかわらず服用時点ごとに一包として患者に投与することをいう。なお、一包化に当たっては、錠剤等は直接の被包から取り出した後行うものである。

(4) 保険薬剤師が一包化の必要を認め、医師の了解を得た後に一包化を行った場合は、その旨及び一包化の理由を薬剤服用歴等に記載する。

(5) 患者の服薬管理を支援するため、一包化した当該保険薬局の保険薬剤師が必要な服薬指導を行った上で、調剤後も患者の服用薬や服薬状況に関する情報等を把握し、必要に応じ処方医に情報提供する。

(6) 患者の服薬及び服用する薬剤の識別を容易にすること等の観点から、錠剤と散剤を別々に一包化した場合、臨時の投薬に係る内服用固形剤とそれ以外の内服用固形剤を別々に一包化した場合等も算定できるが、処方箋受付1回につき1回に限り算定する。

(7) 同一保険薬局で同一処方箋に係る分割調剤(調剤基本料の「注9」の長期保存の困難性等の理由による分割調剤又は「注 10」の後発医薬品の試用のための分割調剤に限る。)をした上で、2回目以降の調剤について一包化を行った場合は、1回目の調剤から通算した日数に対応する点数から前回までに請求した点数を減じて得た点数を所定点数に加算する。

(8) 外来服薬支援料2を算定した範囲の薬剤については、自家製剤加算及び計量混合調剤加算は算定できない。

(9) 外来服薬支援料2を算定する場合は、当該処方箋の調剤に係る調剤技術料を同時に算定できる。

(10) 外来服薬支援料2は、特別調剤基本料Bを算定している保険薬局は算定できない。

3 施設連携加算
(1) 施設連携加算は、保険薬剤師が患者の入所している地域密着型介護老人福祉施設又は介護老人福祉施設を訪問し、当該施設職員と協働して、日常の服薬管理が容易になるよう薬学的観点から支援や指導等を実施することを評価するものである。

(2) 当該患者又はその家族等の同意を得て、当該薬剤を処方した保険医にその必要性につき了解を得た上で実施すること。

(3) 当該患者の服薬状況等に基づき継続的に適切な服薬が行えるよう、特に重点的な服薬管理の支援を行うことが必要な以下のいずれかの場合に限り、外来服薬支援料2に加えて算定することとし、該当する理由について、調剤報酬明細書の摘要欄に記載すること。
ア 地域密着型介護老人福祉施設又は介護老人福祉施設への入所時であって、服用している薬剤が多く、入所後の服薬管理について当該施設職員と協働した服薬支援が必要と保険薬剤師が認めた場合
イ 新たな薬剤が処方された若しくは薬剤の用法又は用量が変更となった患者のうち、これまでの服薬管理とは異なる方法等での服薬支援が必要と保険薬剤師が認めた場合
ウ 患者が服薬している薬剤に関する副作用等の状況、体調の変化等における当該施設職員からの相談に基づき保険薬剤師が当該患者の服薬状況等の確認を行った結果、これまでの服薬管理とは異なる方法等での服薬支援が必要と保険薬剤師が認めた場合

(4) 日常の服薬管理が容易になるような支援については、当該保険薬局が調剤した薬剤以外に他の保険薬局で調剤された薬剤や保険医療機関で院内投薬された薬剤等の調剤済みの薬剤も含めて一包化等の調製を行うこと。

(5) (1)の当該施設職員との協働した服薬管理については、施設における患者の療養生活の状態を保険薬剤師自らが直接確認し、薬剤の保管状況、服薬状況、残薬の状況、投薬後の併用薬剤、投薬後の併診に関する情報、患者の服薬中の体調の変化(副作用が疑われる症状など)、重複服用、相互作用、実施する服薬支援措置、施設職員が服薬の支援・管理を行う上で留意すべき事項等に関する確認等を行った上で実施すること。また、実施した内容の要点を薬剤服用歴等に記載すること。

(6) 単に当該施設の要望に基づき服用薬剤の一包化等の調製を行い、当該施設の職員に対して服薬の支援・管理に関する情報共有等を行ったのみの場合は算定できない。

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