標準純音聴力検査と中耳機能検査について
回答
たぱす さん、回答者同士のやり取りになり申し訳ございませんが、回答内容に関連したものですのでご容赦下さい。
かっちゃんさん、いつもながら豊富な知識と情報検索能力には尊敬の念を禁じえません。東京都医師会の示された取扱いはその通りであり、私の19:03の投稿の前半がそれにあたります。確かに「標準純音聴力検査」と「簡易聴力検査」の併施は認められません。「簡易聴力検査」の算定は認められませんが、「簡易聴力検査」を実施しないと鼓膜穿孔を閉鎖した際の聴力改善が判断できないため、パッチテストの効果が判断できず中耳機能検査が成立しません。中耳機能検査における「簡易聴力検査」は、簡易聴力検査110点の算定とは係りなく、鼓膜穿孔閉鎖の評価のために必要な手段と考えられると思います。そのため、おそらくではありますが多くの地域で標準純音聴力検査と中耳機能検査は併算定が認められているものと推測します。ご指摘のように、併算定できない地域もあるかもしれません。
ということで、たぱす さんの地域で併算定が可能かどうかは、審査機関にお尋ねいただくのが良いと思います。
とても詳しくありがとうございます。よく理解できました。
標準純音聴力検査と中耳機能検査の併算定は可能と思います。鼓膜穿孔のある患者でそれがわかる傷病名があれば、併算定は可能と思います。これまで当院で算定したことはあると思いますが、減点された記憶はありません。
ありがとうございます。同日に標準純音と簡易聴検をしてるのでどうなのかなと思っていました。助かりました。
同日に標準純音聴力検査と簡易検査をする状況として、例えばそれらの検査を鼓膜切開術の前後で聴力改善の効果をみるために実施した場合は、後から実施した簡易検査は算定できないと思います。鼓膜切開術の後に聴力検査をすることは必須ではなく、表現は悪いかもしれませんが医師が確認したいための実施になると思います。
一方、中耳機能検査はパッチテストの効果を判定する必要がありますので、簡易聴力検査は必須であり一連で中耳機能検査となっています。最初の標準純音踏力検査は疾患による聴力を判定する検査であり、それで聴力低下がなければ中耳機能検査は不要だと思います。患側聴力の低下があれば、手術などで鼓膜穿孔を閉鎖することで聴力改善が望めるかを検査するのが中耳機能検査(パッチテスト+簡易聴力検査)であるので、標準純音聴力検査と同日でも算定が可能なのだと思います。
かっちゃんさんへ。
(9) 「6」の中耳機能検査は、骨導ノイズ法、鼓膜穿孔閉鎖検査(パッチテスト)、気導聴力検査等のうち2種以上を組み合わせて行った場合にのみ算定する。
ご質問のケースでの簡易聴力検査はイ気道純音聴力検査のことであり、上記のうち2種を組み合わせており、算定要件を満たしていると思います。
ご質問に中耳機能検査(パッチテスト+簡易聴力検査)とありますが、D244 自覚的聴力検査の通知(9)には
(9) 「6」の中耳機能検査は、骨導ノイズ法、鼓膜穿孔閉鎖検査(パッチテスト)、気導聴力検査等のうち2種以上を組み合わせて行った場合にのみ算定する。
とありますので、ご質問のケースでは中耳機能検査は算定要件を満たさないのではないでしょうか。
のらさんご指摘ありがとうございます。診療報酬点数表上の表記が3 簡易聴力検査「イ 気導純音聴力検査」ということを見落としておりました。
なお、あれから調べたら東京都医師会「新規開業医のための保険診療の要点 [1-9] 耳鼻咽喉科」では「同日の標準純音聴力検査と簡易聴力検査の併施は保険審査上認められません。主たる検査で算定してください。」との取り扱いを示されていますので、これに照らすと「パッチテスト+簡易聴力検査」ではパッチテストのみになるように思うため中耳機能検査は算定できないのではないとする地域もあるように思います。
地域差もありそうですね。。ありがとうございました。
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